ヘルプ DVD

(2011年/監督:テイト・テイラー)
差別、友情、家族、そして「声をあげること」について考えさせられた映画。
TikTokで偶然見つけて観た『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』、予想以上に良かった。

配信

✅ Disney+:見放題で配信中(視聴済)

✅ Amazon Prime Video:配信あり(ただし課金/レンタル・購入)

❌ Netflix:なし

❌ U-NEXT:なし

❌ DMM TV:なし

過去に見た作品との対比

高校の授業で黒人差別について学んだことがある。

そのときに観た映画が『ミシシッピー・バーニング』。

ミシシッピー・バーニング
FBIが人種差別事件に挑む社会派サスペンス。『ヘルプ』との対比にもおすすめ。

FBI捜査官がKKK(クー・クラックス・クラン)の暴力と人種差別に立ち向かう重い映画だった。あの作品で見せつけられたのは、ただの「差別」なんかじゃなくて、命を奪うほどの憎しみや無知だった。1度しか見たことないけど強烈な印象として残っている。

『ヘルプ』の概要と魅力

そんな私が最近観たのが『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』。

同じアメリカ南部・ミシシッピ州が舞台だけど、こちらは黒人メイドと白人家庭の女性たちの物語。『ミシシッピ・バーニング』が外から暴力的な差別を描くとすれば、『ヘルプ』は内側から静かに差別の構造を描いている。

映画のあらすじ

アメリカ南部、1960年代。表向きは平穏でも、黒人メイドたちは白人家庭に仕え、差別に耐えながら生きていた――。

この映画は、そんな時代に生きる女性たちの「声」を描いた物語。

主人公は白人女性スキーターと、黒人メイドのエイビリーン、ミニー。立場も生まれも違うけれど、ある本の執筆をきっかけに少しずつ距離が縮まり、「真実」を語り始める。

印象的なセリフ・シーン

この映画で印象的だったのは、声をあげることの勇気と、その先にある痛み、そしてつながり。

エイビリーンが使えてる先の白人家庭の、親にあまり大事にされていない小さな女の子に言う「You is kind, you is smart, you is important.(あなたは優しくて、賢くて、大切な子)」という言葉は胸に響く。その言葉を繰り返し伝え、覚えさせることによって、女の子の心を救ってあげている感じがした。

感想・まとめ

差別の描写は正直つらい。でも、それ以上に「伝えようとする力」に胸を打たれた。

そしてミニーの強さとユーモアには救われるし、ミニーが使えた先の、全く差別しない白人の女性との友情も心温まる。この女性は差別しないことで逆に周りの白人から浮いている。

あの時代に「語る」ことを選んだ彼女たちの姿は、現代の私たちにも通じるメッセージをくれる。

「黙ることが優しさ」じゃない。誰かの痛みに耳を傾けること、そして自分の声を持つこと。それが、思ってる以上に世界を変えるかもしれない。

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