周りにはふつうにしてた。
何もなかったように過ごして、笑って、いつもの生活をしてた。
でも本当は、ずっと苦しかった。
何かをされたとか、何があったとか、
その内容よりも、
「それが実際に起きた」と思うこと自体がつらくて、
心が死んだ。
怒ることもできなくて、
泣くこともできなくて、
誰にも話せなくて、
ただ目を閉じて、息をして、耐えるだけだった。
死にたいわけじゃない。
怖いし、絶対にそんなことしたくない。
でも、あのことを考えると、
なぜか「死」って言葉が頭をよぎる。
それは、生きたまま、心だけが死んでしまったからかもしれない。